朝の散歩 4
～リュグウスタ・パーレイ街道～
僕たちがパーレイへと急進していると、ファイター同士が争っていました。
片方は商人とその護衛。
もう片方は十数人の徒党を組んだ盗賊のようです。
この間殲滅したと思っていたのですが、生き残りがいたようでした。
その中で、商人の護衛の戦闘力がやけに高いのか。
盗賊たちが次々と光になって行きます。
僕はその護衛となるファイターを確認。
切りそろえられた紅蓮の長髪にレッグウェポンを装着、そして敵の攻撃を蹴りで弾き飛ばし、跳躍して空中で旋回。
回し蹴りを盗賊に決めてまた光としました。
「あれは……まさかフラートか？」
僕のつぶやきに、その集団を無視して通り過ぎようとした狼が止まります。
「ん？ あの中か？」
そして、向きを変えて僕に訊ねました。
「ああ。どの道、放っておくわけにも行かないからね」
僕は魔力を展開し、光から武器を構築。
それは長柄物の武器のようでした。
長い武器なら狼に乗りながら戦えます。
「一気に行こうか！」
「乗りながら戦うつもりか？ コマンダーよ」
「今日はランサーの気分さ。安心して」
「何を安心すればいいのか……とにかく、私に攻撃せぬように……な」
狼はそういうと、ファイターの集団の中に突っ込んでいきました。
僕は見えない武器を振り上げ、狼にしっかりと捕まります。
もちろん僕の背中にしがみつくデフォルも魔力を展開し、僕たちに急激な供給を始めます。
その魔力もあいまって、狼は加速。
集団の中に突っ込んだ瞬間、一人のファイターに噛み付き、一瞬で光にします。
僕も合わせて近くのファイターに槍を突き刺し、光にして吸収します。
意外とバランスがとりにくいのが難点でした。
その瞬間、フラートが僕を見上げます。
「隊長！」
そして、
「お、おい！ 何だ、あいつらは！？」
盗賊の一人が僕たちに気付き、そこに居た全員の注意を引きます。
僕はその隙にもう一人に槍で突き刺し、光にします。
「一人で任務ご苦労だね、フラート。
けど、僕も誘って欲しかったね！」
狼がまた一人盗賊に噛み付き、光にすると同時に、僕は槍を盗賊に突き刺し、二人貫通、そのまま光を吸収しました。
〔つづく〕
登場人物
草薙 香 主人公
フラート 館で暮らす香を悩ますハイテンションファイター
デフォル うねうね大根から進化した少女
シャウト ファイターの館のリーダー
クラッシュ 知的派ファイター、本に囲まれて生活している
チャート オーバーリアクションが特徴
レイチェス いきなり喧嘩を始める 大剣使い
ファールウ いきなり喧嘩を始める レイピア(小剣)使い
ベルジスク 洞窟狼 オス
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盗賊 Ａ フラートが戦っていた盗賊
盗賊 Ｂ フラートが戦っていた盗賊
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http://ameblo.jp/kusanagi-kaori (アメーバブログ・草薙香)
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